活動プログラムのご案内

アディクションリハビリテーションプログラム(ARP)

内容

アディクションリハビリテーションプログラム(Addiction Rehabilitation Program=ARP)では、依存症のメカニズム・身体に及ぼす影響などを講義形式で学習し、ミーティングやレクレーションを通して仲間とのふれあいや遊び心を育てていただきます。

特色

アルコール依存症や薬物依存症などの場合、医療行為は原則として急性期だけのものです。
治療後、医療サイドができるのは、依存する行為が病気であるという知識の提供と、その依存行為を必要としないで生きる知恵を共に考えていくことだけです。
依存症の真の回復のためには、離脱症状、あるいは身体面の急性期の治療が終わった後、以下の目的を持ったARPへの参加が必要となります。

  1. 依存症についての正しい知識が学べるプログラム
  2. 依存物質または行為を必要としないで生きる知恵が身につくプログラム
  3. 依存物質または行為なしで過ごせる遊び心を育てるプログラム

私たち西脇病院ARPに携わるスタッフは、最終的には依存症の方(=わかっちゃいるけどやめられない方)の「しらふの生き方」に関心を持ちつつ、必要な時に、必要なスタッフが、必要な支持・援助サービスを行うことを目指しております。

対象

各種依存症の方・依存症に悩まされているご家族

参加案内

外来通院にて治療可能な方は、主に夜間集会・初心者ミーティング・デイケアに参加していただきます。
外来通院が困難な方、または急性期治療後に引き続き入院でARP参加を希望される方は、1~3ヶ月の入院治療が可能です。
但し、ご本人が希望し、主治医が必要と認めた場合は、6ヶ月まで継続可能です。

  • アルコール依存症の方は、治療契約によっては断酒会アルコホーリクスアノミマス(AA)にも参加していただく場合があります。
  • ギャンブル依存症の方は、ギャンブラーズアノニマス(GA)に参加していただきます。
  • 薬物依存症の方は、治療契約によっては、当プログラムよりも長崎ダルク(DARC)への通所が優先される場合があります。またナルコティクスアノニマス(NA)メッセージにも参加していただきます。
  • その他の依存症の方につきましても、主治医との治療契約に基づいて参加プログラムが選定されます。

プログラムの紹介

アディクション関連DVD鑑賞

依存症をテーマにした映画やアルコール薬物問題全国市民協会(ASK)作成のDVDを鑑賞し、個々の体験を振り返っていただきます。

スライド勉強会

依存症の処遇のあり方や身体面・精神面・社会面への影響について、西脇院長が講義します。

夜間集会

入院中の方を中心に、外来通院の方・自助グループメンバー・家族が一同に集い、体験を語り合い、自己洞察を目的としているミーティングです。30年以上続いているプログラムでARPの原点となっています。

初心者ミーティング

入院中の方を中心に、外来通院の方も参加できるミーティングです。体験談を発表したり聴いたりすることで、各々の振り返りを行います。「耳」と「口」のトレーニングを目的としたプログラムです。

ミモザの集い

「女性の・女性による・女性のための集い」もちろんスタッフも女性のみ。様々な依存症からの回復を願っている方、人生に生き辛さを感じている方を対象にしたプログラムです。

いきぬき活動

体を動かす事でストレス解消や体力づくりをし、依存しないでも生活できる遊び心を育てることを目的としたプログラムです。陶芸などを通して「ものづくり」の達成感を味わっていただきます。

アディクション勉強会

看護師・精神保健福祉士・薬剤師・栄養士が、「依存」をテーマに、それぞれの専門性を生かした知識と情報を提供します。

家族の集い

家族自身が「依存症は病気である!」「全ての依存症の根っこは一緒!」「共依存とは?」について理解を深め、依存症者本人への対応の仕方を変え、家族自身が自らの生き方を見つめ直すことをミーティングの目的としています。